独特の食感がクセになる「せんべい汁」
せんべい汁。青森県、八戸市に伝わる郷土料理。
最近B級グルメをきそう「B1グランプリ」で第一回より常に上位入賞、第「7回大会の優勝料理」として全国区になりました。
ただ、実際は古くは江戸時代より伝わる伝統的な郷土料理なのです。
南部煎餅というこの地方独特の素材を用いた料理は、もう唯一無二と言っていいほどの独特の食感で、一度食べたらその食感が忘れられなくなる、そんな料理なのです。
せんべい汁の素材の南部煎餅とは?
まずはせんべい汁の「せんべい」から解説をいたします。
せんべい汁に入れる煎餅は「南部煎餅」という小麦粉を水で練って焼いただけと言う、極々シンプルなお煎餅。
大人はこの味わいが理解できると思うんですが、子供にとってはただ何の味もないバリバリしたものを食べると言うのは本当に意味がわからないものかと思います。
水飴やピーナッツが入った味がある物もあるので、こちらであれば子供でも美味しくいただけるかと思います。
最近はイカ味、リンゴ味といろいろな味のものが増えてきて、この地方のお土産なんかとしても有名になってきてはいますが、やはり元祖は何の味もしない小麦粉を焼いた煎餅。
せんべい汁の煎餅はこの料理専用に焼き上げた少し厚手のものになります。
これは煮込んでも溶けないように作られているもので、ただの南部煎餅を鍋に入れるとただ、溶けてドロドロになるだけで、これを食べてせんべい汁と勘違いしてしまうと、もう二度とこの料理を食べると言う気にはならないでしょう。
ただ、本当のせんべい汁を食べるとその独特の食感に衝撃を受けること間違いなし。本当に美味しい郷土料理です。
料理方法はごくシンプル。ゴボウやキャベツ、にんじん、キノコ等の野菜と鶏肉を煮込んで、いわゆる「すいとん」のように料理します。そこにすいとんの代わりに南部煎餅を入れるだけ。
(最近の人には「すいとん」ってわかるかな??)
もしわからなければこちらを参照 → wikipedia「すいとん」
すいとんは小麦粉を練って茹でたものなので、食感は非常にソフトですが、せんべい汁に関してはその歯応えが魅力的なのです。
ただの薄い塩味しかしなかった煎餅が汁を吸って、全く別の料理へと変化します。
そしてこの煎餅、煮込む時間によってその独特の食感を変化させるので、それぞれ個人個人で好きな食感を楽しむことができます。
硬めが好きか、柔らかめが好きか、普通が好きか、ラーメンの様な感じです。
さて、以上がせんべい汁の説明でした。それでは実際に料理をして食べてみましょう。
八戸のオススメのお土産「せんべい汁」
青森県、八戸市では比較的色々な食堂、居酒屋等で食べることができますが、遠方にお住まいの方は足を運ぶのが難しいと思います。
今は各企業が頑張ってくれているので、いろいろな種類の「せんべい汁」が作れるセットが売られています。もちろん通信販売でも購入可能です。本当に種類が豊富なのでどれを選べば良いか迷ってしまうほど。
その沢山の種類の中で、私のお勧めはこちら、「いづもり」の「せんべい汁」(4人前 定価税抜き550円)
(※決してマージンとかもらっているわけではありません。いろいろ食べた末の個人的な見解です。)
決め手は「せんべい」ですかね。汁に合う煎餅、ここがベストでした。
ちなみに、せんべい汁は八戸市の至る所でいろいろな値段で販売されています。 駅やお土産屋さんなどでは高く、スーパーでは安い傾向がありますので、もし旅行中、余裕があれば滞在中に予めスーパーで購入することをお勧めします。
せんべい汁の料理方法
一袋4名分ですが、中は煎餅、スープ共に4つに分けられているので、一人分だけでも料理することができます。
このお土産せんべい汁の調理方法としての実際の手順は以下の通りになります。
1_2名分であれば沸騰した水800ccにキノコ、人参やさきがけしたゴボウ、しらたき等を入れます。
2_沸騰したところで、鶏肉(豚肉を入れる場合もあるそうです)キャベツを入れます。
3_再度沸騰したところで、スープと割った煎餅を入れて7〜8分程度煮込んで完成。
とっても簡単です。料理したことない人でも大丈夫。20分もあれば十分です。
今回は、スーパーで鶏肉と鍋用の野菜セットを購入。1をとばして、2から、野菜と肉を茹で、3のスープと煎餅を入れて作りました。
煎餅の状態に関しては、私は普通よりもやや柔らかめの状態が好きなので試食をしながら最適な硬さになるまで茹でていきます。
出来上がりです〜! 人参やゴボウを切ったことがない、料理を全然しないという人でも、今はスーパーやコンビニで「鍋用野菜」という便利なものが購入できるので本当に簡単に作ることができます。
せんべい汁のせんべい本当に独特の食感がします。プルプルとしていて、かつ歯応えのあるなんとも言えない感じです。
そして、時間の経過と共に食感が変化していきます。
ゆっくりと食べていると、せんべいはもっと汁を吸い、厚くなり、柔らかな歯応えとなっていきます。
個人的には、この「極柔」の状態も好み。煎餅の「みみ」の部分である薄い端の部分は舌で溶けるな柔らかさがあり、本体の厚いところは中はまだ歯応えが残っています。
この辺りは硬いのが好みとか柔らかいのが好みとか人それぞれだと思いますので、実際食べてみて最適な硬さを楽しんでみてください。
何回食べても美味しいせんべい汁。言葉ではどう伝えても難しいので、百聞は一見にしかず、実際に食べて楽しんでみてください!
本日のメニューとお値段
本日のメニュー | いづもり せんべい汁 |
お値段 | 605円(税込み)※4人前 |
その他費用 | 鍋用野菜セット 鳥もも肉 ※各2人前 約330円 |
実質1名あたりの費用合計 | 約316円 |
コスパ | ★★★★★ |
食感が楽しめる度 | ★★★★★ |
オススメ度 | ★★★★★ |
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