ラーメン二郎とは?
「ラーメン二郎」あまりラーメン食べ歩きに興味がなくても、一度はその名前を聞いたことがある方は多いのではないでしょうか?
山の様に積み上がったヤサイと絶えることがない行列、そして「・・マシマシ」とか言う独特の注文。
お客さんは全員がコアなリピーター、一見さんお断りの雰囲気が漂うお店。
実際に食べに行ったことがない人にとってはちょっと近寄り難い。そんな雰囲気のラーメン屋さんのイメージかと思われます。
(実際はそんなことはありません。※ただ少しはあります。)
東京や千葉、関西にも支店があり、また二郎”系”のラーメンを作るお店も沢山あるので訪問の難易度は高くないのですが、やはり普通のラーメン屋さんとは異なるであろう独特のルールがなかなかハードルが高く、初めの一歩が踏み出せないラーメン屋さんでした。
けど初めては一人じゃ怖い!
誰か一緒に行って!
と事ある毎に周りに言っていたところ、身近な人で実は週一でラーメン二郎三田本店に通っている「ジロリアン」ということをカミングアウトしてくれた方が現れました。
このチャンスを逃すまいと、初二郎はその方にエスコートをお願いすることになりました。
ジロリアンとは
あまりにもラーメン二郎が好きすぎる人たちを「ジロリアン」と呼ぶ。古より伝わる文献によれば、ジロリアンの定義は非常に厳しく、週に3回以上ラーメン二郎を食べている人でないと、ジロリアンの称号を得ることはできない。
バズプラスニュースより
さらに、週に5回以上、二郎を食べるとジロリアン神(ゴッド)に昇華するとかしないとか・・
冗談なのかなんなのかよく分かりませんが、まあ、とにかく好きな人は熱狂的に好きな宗教チックなラーメン屋さんが二郎なのです。
二郎初心者が二郎 三田本店へ
実際の出発の日までに、他にもこのイベントに乗っかってくれる人を探し、最終的に自分を含め、初めて二郎が2名、ジロリアン1名、たまに食べに行くという二郎好きが1名の合計4名で当日を迎えることとなりました。
二郎は行列がデフォルトの超超人気店。
一番混むのは土曜日だそうです。
土曜日は開店から閉店まで、常に混んでいるそうなので、土曜日は避けることに。
また、平日でピークになるのが11:00〜13:00くらいになる様なので、この時間帯もパス。
朝は8:30から開店するそうですが、朝からあのヘヴィーなラーメンを食べる自信はとてもありません。
ということで、初めての二郎は午前の部終了の15:00前の少し前、平日の14:30を狙うことに決定しました。
ラーメン二郎 三田本店へ
2020年6月のとある金曜日。不安と期待が入り混じる中、4名で作戦通り14:30に「ラーメン二郎 三田本店」に向かいました。
ラーメン二郎はJRの場合は「田町駅」、東京メトロの場合は「三田駅」が最寄りとなります。
慶應大学の正門の前から歩いて2〜3分程度の場所にあります。
二郎 列の並び方から着席までの流れ
二郎到着前に着席までの流れをおさらいしておきます。
- 長蛇の列に並ぶ
- 券売機が近くなってきたら列を離れて券を買ってまた列に戻る
- 入店近くになったら、麺の量を聞かれるので、券を見せる、もしくは麺の量を伝える。(この時にマシマシとか言い出さない)
- 席に着いて順番がきたら「ニンニク入れますか?」と聞かれるのでこの時初めて「○○マシマシ」とか言う。(必要なければ「無しで」で大丈夫です。)
- ひたすらに食べる。(長居はしない)
第一関門の”コール”(ニンニク入れますか?に対する答え)の答えについては二郎の雰囲気をちょっと楽しんでみたかったので「ニンニク・アブラ」に決めました。「ニンニクなしで」はちょっと寂しい・・
慶応正門の前を通り過ぎて、二郎本店が近づいてきました。あの独特の三角形のお店が見えますが、店の前に人影がなし。あれ、今日お休み?かと思いましたが、お店に到着すると店の中から人がポツポツと出てきます。
なんとこの日は待ち0人! 30〜40分待ちを覚悟していましたが、初二郎はお店到着直後にそのまま入店という奇跡。
やはり昼の部終了前狙いの作戦は大当たりでした。
お店に入ると直ぐ左手に券売機があるので「ラーメン 600円」を購入。ジロリアンも初二郎も今回は全員が「ラーメン600円」です。
Point!
二郎初めてであれば必ず「ラーメン 600円」にしてください。
100円マシでチャーシューが増えるのはお得じゃん!といって「ぶたラーメン 700円」にするのは初心者には得策ではありません。
ラーメン600円でも十分すぎるほどの”ぶた”(チャーシュー)が満喫できます。
今回は4人で行きましたが、2名席が2つ離れて空いていたので、ベテラン&初めての2ペアづつに別れて着席。
店員さんに青いチケットを見せて着丼を待ちます。
Point!
二郎では(二郎系も)食券は昔の銭湯の札みたいなものを利用します。
店員さんはこの色でラーメンの種類を見分けていますので食券は店員さんが見える様にしておきます。
記念にとポケットにしまわないように。
ラーメンを待っていると、店の外に列が出来始めましたが、退店する人も多く、列は直ぐに店内へ。回転はかなり良さそうです。
この日の列は常に2-3人程度と長く伸びることはなく店内に吸収されている様でした。
時間帯が良かったのか、たまたま空いている日だったのかは定かではありません。
ラーメンを待っていると隣のジロリアンはテーブルには黒烏龍茶が置いてあります。
どこから烏龍茶が出てきたのかを聞いてみると、店の前にある自動販売機で売っているものを買ってそれを店内に持ち込んで飲むらしいです。
二郎はかなりアブラが濃いので、黒烏龍茶があった方が食べやすいとのこと。
”そんなこと初めに言ってくれよ〜!”と思いましたが、着席してしまっては後の祭り。
こうなっては今回は目の前にある水グラス一杯が全ての頼みの綱です。
食前には水に手をつけずに待つことにしました。
Point!
二郎は店の前の自動販売機で購入した飲料の持ち込みがOKです。
初めてであれば黒烏龍茶を購入して行った方が無難かと思われます。
ラーメンが到着する前に、店内を見回してみると、L字型のカウンターのみの狭い店内は満席で、客層はスーツ姿のサラリーマン、私服の体格の良い30台頃の男性、大学生らしきカップルと様々。そんなにコアなお客さん達ばかりでは無さそうです。
ラーメンが来るまで、少し隣のジロリアンと話をしながら時間を潰します。
”ぶた”は信じられない様なサイズのものが2つ来る。
美味しいのでつい後にとっておきたくなるが、あれは初心者にとっての罠で、後になればなるほどキツくなる。
とか
店長と息子では味が異なり、息子の方が麺が柔らかい。
今日は息子の麺だから柔らかめで出てくる。
等々。。そんな感じで時間を潰していると店員さんが左の奥のお客さんから順番に
「ニンニク入れますか?」
と聞き始めました。
先に答えているサラリーマンや私服の男性は
「○○マシ、○○マシマシで」
とか、かなり長い呪文を詠唱しています。
とビビりながらも、予め決めていた
を唱えて、無事に第一関門を突破しました。
ちなみに、この呪文を唱えた直後にラーメンが出てきます。
二郎 ラーメンの食べ進め方
コールの後に着丼したラーメン(ニンニク・アブラ)がこちら。
ラーメンをみた瞬間、
と心の中で思いました。。
ヤサイの山、アブラたっぷりのスープ、(写真にはありませんが)今までの人生で見た事がない様な巨大な”ぶた”が2体。
手が震えて写真もボケてるし、動揺して写真映えする肝心な”ぶた”もまともな写真が取れませんでした。。
着丼した後は、もう覚悟を決めて一心不乱に食べまくるしかありません。
アドバイス通りチャーシューを先に。
もし、この”ぶた”を摘みながらのんびりビールでも飲めたら最高なのにな、と思いながらも一気に”ぶた”を片付けます。
”ヤサイ”は問題なく食べれるのですが、問題は麺。
麺は分厚く、モコモコとした柔らかい食感で食べても食べても一向に量が減りません。
自分ではかなり食べたと思っていたのですが、まだまだ麺は健在、お腹はすでにパンパン、額から冷や汗が出てきます。
さらに麺がスープをすって膨張し、時間が経つほどに食べ進め辛くなります。
もし一瞬でも端を止めたら二度と箸が動かなくなると思い、無心で一気にかきこみます。
初二郎のもう一人の同行者は最初は
「ぶたマジうま〜!! 一枚は後にとっとこ♪」(※20台男性)
とかキャピキャピしながら食べていましたが、中盤で急激にペースダウン。
箸が全く進まなくなっています。
隣のジロリアンは一番先に完食。
と余裕で退店。
その後、スープは結構残りましたが、グラス1杯の水を使って麺を流し込み、時間はかかりましたがなんとか麺を完食することができたので無事退店。
もう一人の初二郎は中盤以降、箸が動いていません。
次のラウンドのお客さん達が入ってきても一人取り残されて食べています。
顔は泣いていませんでしたが、明らかに心は折られていて気持ちが泣いています。。
しばらく外で待っているとなんとか完食して出てきましたが、みるからに精魂尽き果てている様子です。
おしまいに
とにかく、不安と期待が入り混じ利ながらも、なんとか初二郎を無事に終えることができました。
正直、初二郎の味はよく覚えていません。最初はチャーシューとか麺とか美味しいな。と感じていましたが、中盤以降は満腹なのに規定時間内で食べ進め無ければというプレッシャーと、この残りの量を食べ切れるのか?という不安との戦いでした。
Point!
二郎は列が有る限り、麺を茹で続けているので、いつまでも居残られてしまうと麺をあげるタイミングがずれてしまい、並んでいる人たちに迷惑をかけてしまうことになるため、15分程度で食べ終わるのが暗黙の了解となっています。
食べ終わった後は、お腹がはち切れそうで、歩くのも辛い。口の中は強烈なニンニクの匂いがいつまでも取れない。血糖値急上昇で頭がぼーっとしてしばらく何も考えられなくなる。
といった後遺症に悩まされ、もうしばらく二郎はいいな・・というのが正直な感想でした。
日付が変わって翌日。
次の日になって昨日の苦しさがなくなると、なんともうすでに二郎が食べたくなったのです!
なんという恐ろしい中毒性でしょうか。
二郎はラーメンではない。二郎という食べ物である。
齟齬あり 出展者不明
という有名な格言があります。
うまく言ったもので、初二郎以降、自分の中ではあの食べ物はラーメンというジャンルとは違うものに分類されるようになりました。
ラーメンを食べたい気分の時には二郎は選択肢には入りません。
二郎を食べる時は、ラーメンが食べたい時ではなく、二郎が食べたい時なのです。
一度”二郎”を経験してしまうと、麺や”ぶた”の量が分かっているので食べ切れるかの心配は無くなりますし、コールのやりとりも楽しめる余裕が出てきます。
そして、その後二郎ワールドの魅力に見事にハマってあちこちと食べ歩くようになりました。
↓こちら2度目の二郎本店の挑戦した際の記事ですのでよろしければこちらもどうぞ!
ラーメン二郎好きの聖地「ラーメン二郎・三田本店」。 筆者が”二郎”というラーメンに初めて出会ったのが8ヶ月前、この「三田本店」でした。 憧れていた「ラーメン二郎・三田本店」でしたが、人生初二郎は筆者の胃の小ささと周りのジロリアンのプレッシャ[…]
ちなみに後日、居残り二郎をしていた彼にまた食べに行こうと誘ってみると、「二郎の再訪は無い」と強く断られました。
例のジロリアンにきてみると、彼も初二郎の人にエスコートをよく頼まれるらしいですが、その後の反応は、もう行かなくなる人と、その後積極的に通うようになる人に分かれるようです。
好きな人は超好き、ダメな人はダメと極端に別れるラーメン二郎。
もし初めてで、興味があるのであれば一度試してみることをお勧めします。
その後の食の嗜好が変わる可能性を秘めています。
初二郎の方へのアドバイスとまとめ
- 体調は万全に整えて 二日酔いの時は絶対に行くべからず
- 行列を避けたいのであれば昼の部終了前に
- 初めてであれば頼むべきは「ラーメン 600円」
- 黒烏龍茶は買っておいた方が無難
- 前の人達が「○○マシマシ」言っても追従しない。
初めてであれば謙虚に「ニンニク入れてください」でOK - ニンニクは入れた方が美味しい
- 食べた後しばらくは思考がストップして体が動かなくなるので、デートや大事な会議やハイパフォーマンスを必要とする仕事は入れない
- 二郎はラーメンだと思って食べに行かない。あれは二郎という食べ物である
リンクの許可は頂いておりますので、二郎に興味がある方は是非こちらもご覧ください!
全てはここから始まった…ラーメン二郎 三田本店で伝説の一杯を覆面調査で実食レビュー。全国の二郎系ラーメン総本山の味は……
本日のメニュー | ラーメン |
お値段 | 600円(税込み) |
満腹度 | ★★★★★★★★ |
コスパ | ★★★★★ |
オススメ度 | ★★★★★ |
店舗名 | ラーメン二郎 三田本店 |
アクセス | J都営地下鉄 浅草線・三田線「三田駅」A3出口より徒歩8分 JR山手線・京浜東北線「田町駅」三田口(西口)より徒歩10分 |
営業時間 | 8:30~15:00 17:00~20:00 定休日 日曜・祝日 |